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参議院選挙も終わり、高校野球の開幕も迫り、夏真っ只中といったところでしょうか?ここ利倉西でも盆踊りが終わり夏祭りにむけて始動したところです。
さて、先日テレビでも話題になっておりましたが入れ歯リサイクルをご存知ですか?不要になった入れ歯を回収してそこから金属だけを採取し、換金してユニセフに寄付しようといった心温まる話です。全国から続々と不要になった入れ歯が集まってきているそうです。しかしそんなに不要の入れ歯がたくさんあるんかいな、と疑問に思ったのは私だけでしょうか?
まず「入れ歯の寿命」ですが、テレビでは3〜4年ということでした。入れ歯が駄目になる理由は概ね、入れ歯自体が割れたり、合わなくなるケースと、それを支えている残った歯が駄目になるケースです。この数字が妥当かどうかはわかりませんが、通常入れ歯、特に自費の入れ歯はもっとながく使いたいですよね。当院でも、古い入れ歯を作り直したいといってこられる患者さんは少なくありませんが、よほど酷いケースでない限り、今使っておられる物を修正したほうがいいですよとお話しています。金属床等の理由で裏打ちがしにくいといったケースもありますが、取り合えずはそんな感じで対処して、それでも駄目な時は新調していきましょうと言っています。もともと不要入れ歯が増えるケースとして、私ははじめから合わないといったものも少なくないのではないかと思っています。もちろん患者さんがうまく使えない、時には努力不足といったケースもありますが・・・。入れ歯の場合歯のような硬い組織にかぶせるのではなく、粘膜の柔らかい組織が相手で、なおかつ大きく、高さも決めていかなければならないので型どりして即完成というわけにはなかなかいきませんし、難しいものです。
入れ歯の場合、余程でない限りいきなり総入歯などということはないわけですし、はじめは小さいものであるはずです。小さい間に慣れておいて下さいね、と入れ歯の患者さんには常々お話していますが、少数歯欠損の場合、まだどこかに噛める歯があるので折角つくった入れ歯を入れずに持っているという患者さんが結構いらっしいます。そうこうしているうちに他の歯に負担がかかりそちらも駄目になりだんだん入れ歯が大きくなっていくわけです。それでどうしようもなくなってから泣く泣く入れ歯をいれる羽目になってしまうわけですが、一番いいのは最初に入れ歯にならないようにすることです。「抜かない」これにつきますよね。また入れ歯以外に咬合回復の方法としては残っている歯の数や状態にもよりますが、最近ではインプラントでしょうか?私は別にインプラントを奨励しているわけではありませんが選択肢の一つとしてあればあったで幅が広がるものであるとは思います。
あと入れ歯のコストパフォーマンスについてですが、保険の場合、総入れ歯は上下で30000円(3割負担)くらいでしょうか?勿論一割負担なら10000円ですが、これがチタン床やノンクラスプデンチャなどの保険外のものになると一気に値段が数十万円です。確かに技工コストは全然違いますが高いですよね。それでもインプラントでフルブリッジよりはましですけどね。保険の総入歯と自費の総入歯の大きな違いは上顎を覆う部分が厚みのあるレジン(プラスチック)か薄い金属(チタン等)かですが、やはり薄い物のほうが口の中での感触はいいようです。最近ではチタンで厚みも薄くできますし軽いので上顎にもってきても不利にはなりません。これから総入歯をつくる方でいいものをと思われている方にはお勧めです。
最後に私事ですが、私のj実家ではもう十年近く前に亡くなった祖母の入れ歯を母が保存しています。不要ではあるのですが、私が学生実習で初めて作製した総入歯です。今から思えば物凄く下手な入れ歯なのですが、祖母は私の前では文句も言わずに使ってくれていたのを思い出し涙が出そうになります。そんなせいもあってか、入れ歯に関しては今までたくさんのケースをみてきた思いますので、今ならもっといい入れ歯を入れてあげられたのにと思うと非常に残念です。その分、うちにこられる患者さんにいい形で還元できればなあと思っています。
そして、おそらくあの入れ歯はずっとリサイクルされずに実家にあり続けることでしょう。
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